マーティン・ファクトリーツアー現地オーダーモデル第一弾。”CTM HD-28K2 Wood Selected”が待望の入荷!!

2022年9月、コロナによる制限が緩和されたことで”マーティン・ファクトリーツアー”3年ぶりに開催されました。
今回は普段なかなか見ることのできないマーティン工場の様子や待望の入荷となった現地オーダーモデルの魅力をお伝えしたいと思います!!

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ファクトリーツアーってなに?

マーティンギター日本総代理店である我々クロサワ楽器をはじめ、国内のマーティン・ディーラーである楽器店スタッフの皆さまでアメリカのペンシルベニア州ナザレスにあるマーティン工場を訪問する催しで2020年からの新型コロナ流行による見送りを経て、3年ぶりの開催となりました。
参加スタッフの顔ぶれは重鎮といえるベテランから期待の若手まで多岐に渡り、各ディーラーの精鋭が集うこともあり、良い情報交換の機会にもなっております。

現地で何をするの?

工場への訪問は2日間の日程で初日は主に”木材選定”を行います。

ディーラー各社が事前にオーダーしたカスタムモデルに使用する木材を現地で選ぶ木材選定はファクトリーツアーの醍醐味で参加している楽器店スタッフにとっても重要な役割となります。

工場内の一室に用意された大量の木材

この中から各ディーラーが1枚1枚をチェックして”これぞ”という木材を選び抜いていきます。

レギュラーモデルではあまり見ないような希少材も並んでおりました。

ちなみに今回、我々が選定した木材はこちらの”ハワイアン・コア”です。

選定の際にはこのように木材にアルコールを吹きかけることで塗装した時の杢目の入り具合をチェックします。

非常にワイルドなフレイムが浮かび上がっていて、この時点で完成が楽しみです!!

こちらが最終的に選び抜かれた極上の木材です。

各社ここぞとばかりに趣向を凝らしたカスタムモデルをオーダーしており、午前中からはじめた木材選定を終えたのは昼食をはさんで夕方近くとなりましたがマーティンのカスタムショップスタッフである”ダニー氏”と”ジミー氏”の協力のもと、納得の極上材を選び抜きました!!

木材選定を終えた後は工場に併設されたマーティン・ミュージアムの見学です。

この扉の向こうにマーティンの歴史が詰まっております。

こちらは創業当時の製作現場を再現した展示です。

ミュージアム内には歴史的にも大変価値のあるヴィンテージギターから歴代のリミテッドモデルなど希少なギターが所狭しと並びます。

極めつけは1942年製の”オリジナル D-45”!!

各スタッフ、時差ボケと長時間の木材選定による疲労と空腹を感じながらもなかなかお目にかかれないヴィンテージギターや過去に発表されたリミテッドモデルなどの貴重な展示物を目に焼き付けて1日目を終えました。

2日目はいよいよ工場内で製作の現場を見学させて頂きます。

工場に入るといきなり巨大ギターと創業者のクリスチャン・フレデリック・マーティンにお出迎えされます。

残念ながら工場内は門外不出の情報も多く、お見せできる箇所もわずかですが大まかに切り出された状態だった木材が各作業工程を担当するそれぞれの専属スタッフの手によって、1本のギターへと仕上げられていきます。
技術の進化によって大型のマシンで行われる工程も多いですがやはり細かな部分は人の手によって仕上げられており、見事なまでの手際の良さからは古くからの伝統を守り続けるマーティンの職人技を垣間見ることができました。

今回の入荷モデル

今回、満を持して入荷した第一弾のカスタムモデルは現地にて材選定した極上のハワイアン・コアを使用した”CTM HD-28K2 WoodSelected”です!!

永遠のスタンダードモデル”D-28”に戦前の仕様であるヘリムボーン・インレイやダイヤモンド型のポジションマークを施した”HD-28 Standard”をベースに採用し、トップとバックにファクトリーツアーの初日に選定したハワイアン・コアを用いたK2スタイルのカスタムモデルとなっております。
ハワイアン・コアを使用したギターは高級感のあるルックスと甘さのある美しい余韻が魅力で非常に高い人気を誇りますが木目や色味によってその印象が大きく左右されてしまうのも事実と言えます。
そして”ならばその木材を選定できるこのチャンスを活かさない手は無い!!”と言う流れで今回のオーダーへと至りました。
どの個体も一目ご覧頂ければ納得の美しい顔ぶれです。

こだわりポイント

ちなみにこちらの”CTM HD-28K2 WoodSelected”ですが仕様変更はハワイアン・コアのボディに加えて、ネックを2018年以前のスタンダードモデルに採用されていた形状である”ナット幅42.9mm””ロープロファイルシェイプ”に変更しております。
現在のやや幅広で薄みのネックシェイプも好評ですがやはり慣れ親しんだ昔ながらのグリップ感を熱望する声は多く、3年ぶりに開催されたファクトリーツアーだからこそ、少しでも幅広い方々にお勧めできるモデルを製作したいという気持ちから、以前の伝統的なネックシェイプを採用するに至りました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
マーティンギターを取り扱う、我々楽器店のスタッフにとっても工場で間近に見る製造工程は驚きの連続で大変貴重な体験となりました。
今回ご紹介させて頂いた”CTM HD-28K2 Wood Selected”ですが価格は¥880,000-(税込)、クロサワ楽器のマーティンギター取り扱い店舗で限定8本のみの取り扱いとなっております。
また、今後もファクトリーツアーに関連したカスタムモデルの入荷が続いて参りますのでこちらもご期待下さい!!

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