世界最高水準の調整技術により、楽器のポテンシャルを最大限発揮させるPLEK

PLEKとは


PLEK(プレック)は演奏時と同じように弦を張り、チューニングされた状態でギター、ベース等の楽器のネックおよび指板、フレット等の状態を1/1000ミリ単位で数値化、可視化できるマシンです。 これによって弦振動に対して適切なセッティングを導き出し、超高精度でフレットのバランスを整える事が可能になり、今では世界の一流ギターメーカーや工房が導入しています。 『PLEK』について、聞いたことはあるけど「具体的に何ができるのかわからない」という方は多くいると思いますが、例えるなら楽器の健康診断マシンと言えるでしょう。

健診(スキャン)後には具体的にどこが健康を害しているポイントなのか、改善点はどこかを教えてくれるため、医者とも言えるリペアマンはそれらのスキャン情報をもとにピンポイントで調整を行うことができます。

楽器本来の鳴りと快適な演奏性を実感していただくため、当社ではいくつかの調整コースをご用意しています。

PLEK Station

電話ボックスほどのサイズのこの装置に、楽器をセットして状態を計測していく。

PLEKでできること

PLEKでは様々な計測や加工が可能。下記はその一例です。
  • 各弦のネックの状態(反り・波打ち等)
  • フレットの高さ
  • 弦高(ナット側・サドル側)
  • ビビリ(弦の振幅に対するフレットの干渉)の発生量
  • 高精度なフレットバランス調整
  • ナット成型
  • 測定データの記録

特徴1 演奏時のネックの状態を分析できる

PLEKの大きな特徴はいくつかありますが、一つは演奏時と同じように弦を張り、チューニングされた状態で計測ができることです。

弦を張った状態の楽器は数十キロという張力がかかっており、その指板は思っている以上に複雑な反り方、うねり方をしており、それは楽器それぞれによっても大きく異なります。
技術を持ったリペアマンは、目視でネックの状態を確認し調整を施します。

一方でPLEK調整ではチューニングされた状態で各弦それぞれのネックの状態・フレットの高さ・弦高(サドル、ナット)の計測を行った上で、弦振動に対して適正なセッティングを導き出す事が可能な為、リペアマンのガイド役としても機能を発揮します。

PLEKで弦を張った状態で計測したネックとフレットの様子。このグラフは6弦側のもの。
一番下のグレーの部分はネックを表しており、波打っているのがわかる

特徴2 弦高の測定とシミュレーション

弦高の測定も1/1000ミリ単位で測定が可能です。
まず最初の測定で、1~6弦の現在の弦高はどのくらいかが出力されます。(12フレット地点)

12フレット地点の弦高の測定結果およびシミュレーション。

もちろん弦高が変わる事で弦振動の幅は変化します。PLEKによるシミュレーションは、例えば現在音詰まり(ビビり)が生じている楽器に対して、弦高に変更を加えた場合どの程度改善するのか、もしくは新たに音詰まりが生じる箇所が出てくるのか等、計測データを基に値を入力しシミュレーションをする事が可能です。

またこれらの情報を確認することで、適切で弾きやすいセッティングを追求する事は勿論、問題を抱えている場合はその要因(ネックリリーフ、弦高、ナット溝高さ等)を特定する手助けにもなります。

目指す弦高(緑色の線)に対し現状の弦高(オレンジの円と線)

特徴3 一本ごとに可能なフレットバランス調整

これまで、フレットの調整方法は「すり合わせ」か「打ち換え」に限られました。 特に「すり合わせ」は音詰まり(ビビり)が出ないように、摩耗したフレットに合わせて高さを合わせ均(なら)すため、本来削る必要の無いフレットも同時に削ってしまい寿命を縮めていました。

PLEKでは専用の削り刃により一本いっぽん、必要最低限な分だけ削ることが可能です。それによりフレットの寿命が飛躍的に伸びます。また、削るだけではなく専用のカッターが成型も同時に行ってくれます。

フレットをどのくらい削れば良いかが各フレットおよび1~6弦ごとに数値でわかる

3パターンの形状を持った専用の削り刃が、フレットを1本ごとに削り、成型までしてくれる

特徴4 測定結果のデータベース化

測定および調整後の結果はPLEKのデータベースに送信され記録されます。そのため一度PLEKにかけた楽器であれば、次回以降も同じような状態への調整が可能になります。

世界中のPLEKされた楽器のデータがデータベース化されて、PLEK本社に蓄積されていく

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作業の流れ

作業の流れは、楽器の状態やリペアマン、コースによって異なりますが、ここでは一例を紹介します。

PLEK Fret Dress+基本調整コースの例

1.楽器のセット

PLEKの技術を持った専門スタッフが目視で楽器の状態を確認後、マシンへのセットを行います。

2.楽器情報の入力

データベースに残すため、楽器のモデル名やシリアルナンバーを入力。 使用する弦のゲージ等、調整に必要な情報の入力も行います。

3.楽器各所のスキャン

「センサーフィンガー」が弦に触れていき、各弦ごとのネックの状態、弦高とナット溝の測定をはじめます。

4.最適な調整方法を検討

測定結果に基づき、必要があればトラスロッドでのネック調整を行い、トラスロッドの効くポイント等、個体特有のネックの状態を確認。 後の作業で最もフレットの消耗が抑えられる最適なネックの状態を作ります。

5.弦を外した状態での再スキャン

フレットバランス調整のため、弦を外し再度スキャン。弦を張った状態との誤差を計算する。

6.フレット調整&成型

専用カッターにより、1/1000ミリの精度でフレットの高さを調整しながら成型していく。

7.弦を張り直し再度スキャン

どのように改善したかをスキャンの結果を見て確認する。

8.弦高・ナット調整

PLEKのスキャンデータを元にナットやサドルの高さを調整。

9.終了

ナット、サドルの調整後、もう一度スキャンを行い、測定結果が理想の形に添っていれば終了。

  • 当社ではスキャンのみを行い結果をお伝えするコースからスキャンからフル調整までを行う各種コースをご用意しております。

コース&料金

PLEKを用いてのリペアは、いくつかのコースを用意しております。

※手作業:トラスロッド調整、弦高調整、ナット溝調整、オクターブ調整
※弦交換をご希望の場合は別途料金が発生いたします。

ご依頼方法

PLEKによる調整は下記メールフォームから、またはお電話にてご希望の作業内容とお持ち込み日時をご連絡ください。
店頭受付は常時行っております。PLEK担当者不在の場合は楽器をお預りさせていただき、当店より後日ご連絡いたします。

注意事項

  • クラシックギター、ダブルネック、ファンドフレット、指板にフレットが接着された(打ち込みでない)楽器は受け付けておりません。
  • 古い国産アコースティック・ギターは、調整が難しいことがあります。事前にお問い合わせください。Ovation(コピーモデル含む)は特性上改善が難しいことがあります。
  • 弦はそのままでも問題ございませんが、出来るだけ新しい方が適切な結果を得ることができます。