Premium Wind Reviewby Shiori Saito

ビュッフェクランポンの代表作で、クランポンクラリネットといえばこのR13。
クランポンの様々なランクのクラリネットを見ても、このモデルがクランポンの真髄を感じることのできる傑作ではないかと私は思います。 クラリネットは材質上個体によって好みが分かれるので、実際に吹いてみてじっくり悩んで頂きたいです。
私が所持しているクラリネットもこのR13なのですが、購入した当時、R13を10本用意してもらって吹き比べた程です。
この個体はUSEDで、よく吹き込まれていて管全体が鳴っています。 新品で買うには予算的に悩む、、という方には是非お勧めしたい美品中古です。

セルマーはサックスで有名になったメーカーですが、ヘンリー・セルマー氏が元々クラリネット奏者だったことを皆さんご存知でしたでしょうか。 セルマーの長い歴史の中で培われてきた技術を詰め込み、2002年に誕生したモデルです。 クランポンのR13に相当するモデルで、ぜひ比較していただきたい逸品です。
私はArtysのサウンドには、まろやかさの中にきめ細やかな響きを感じました。 外観ですが、ジョイントリングの形と美しいデザインのロゴが私のお気に入りです！
セルマークラリネットは様々なシリーズがありますが、Artysは「吹き心地、音色、見た目の美しさ」の三拍子揃っているので、個人的に一番好きです。 ぜひ吹き比べてみて下さいね

一般的に”クラリネット”と呼ばれるのはB♭管ですが、こちらはA管ということで、B♭管よりも半音低い音が出るモデルです。
A管はよくオーケストラなどで使われていますよね。調子が違うことで、出る音が変わることだけでなく、 より深みのある、まろやかで太い音色が特徴的です。A管はそういった音色を求められる曲で活躍しています！
こちらはビュッフェクランポン代表作のR13のA管です。 B♭管と同じく、クランポンらしい木のぬくもりあるサウンドが特徴的です。
妥協のないクオリティがしっかりと細部にまで施されていると思います。 B♭管もA管もR13で揃えて、持ち替えても音色はクランポンのイメージがそのまま、というのが理想ではないでしょうか。

こちらもA管クラリネット。Idealは既に生産完了しているモデルで、中古品で出回っている数はごく少ないと思います。
現在のIdeal Gの基となったモデルです。 IdealはYAMAHAが「クラリネットを一から見つめ直す」と改良を行い、発表されたもの。
そんなIdealですが、この個体は非常にコンディションが良いです。 ロゴも比較的残っていますし、木材もこだわり抜かれたものを使用されたことが音色によく出ていると思います。
一から見直されたIdealだからこそ、この深い音色が作れるのだと吹いてみて肌で感じました

こちらのE13は、R13を基にしたモデルです。 価格を抑えても音色はクランポンらしく、というコンセプトで作られています。
R13とよく似た音色ですが、私はE13の方がより初心者の方に寄り添ったモデルだと思います。 初めてクラリネットを手にする方は、まずE13とR13の違いを吹き比べて頂きたいです。
この個体は、現在名古屋店あるE13の在庫品の中で私のイチオシです。 目を瞑って吹いたらR13と間違えそうな程、R13に引けをとらないしっかりとした響きを持っている一本だと私は感じました。
一度は憧れるクランポンのクラリネット、コストを抑えて持つことができるので是非試して頂きたいです。